TEI Lite入門 5 ページ番号と行番号

TEI Liteのドキュメンテーションの「5 ページ番号と行番号」です。

過去に訳した部分:右側のコラムにある、[カテゴリー]->[TEILite-Documentation]

要素名につけられたリンクはいまのところ正しく機能していません。翻訳が全部できたらつながります。

ライセンスはGNU General Public License (version 2)
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TEI Lite: 文書交換のためのコード化:TEI入門―TEI P5 準拠版
ルー・バーナード & C.M. スパーバーグ=マクイーン
原文


5 ページ番号と行番号


改ページと改行は、つぎの空要素でマークすることができます。

  • pb/

    (改ページ page break)は、標準的な参照システムにおけるページとページの境界をマーク付けする。

  • lb/

    (改行 line break)は、テキストのある版やヴァージョン固有の、印刷上の行開始位置をマークする。

  • milestone/

    は、テキスト内の何らかのセクションの境界点をマーク付けする。いつもではないが典型的には、構造的要素によって表されていないような、標準参照システムの変化を示す。

これらの要素は、範囲をもった部分ではなくて、テキストのある一点にマークをほどこすものです。ページ番号や行番号を与えるためには、グローバル属性のnを使います。


オリジナル文書にページ番号がついている場合、後の校正作業を簡単にするためにも、ページ番号を記録しておくと役にたつことがよくあります。同じ理由から、改行位置を記録しておくことも有用かもしれません。印刷された資料にみられる、行末ハイフンのとりあつかいについては、よくかんがえておくべきでしょう。


複数の版についてページ番号等を記録する場合、必要な数のタグを付けたうえで、ed属性を使って版次を特定します。たとえば、つぎの例では異なるふたつの版(ED1ED2)について、改ページ位置を示しています。

<p>I wrote to Moor House and to Cambridge immediately, to
say what I had done: fully explaining also why I had thus
acted. Diana and <pb ed="ED1" n="475"/> Mary approved the
step unreservedly. Diana announced that she would
<pb ed="ED2" n="485"/>just give me time to get over the
honeymoon, and then she would come and see me.</p>


pb要素とlb要素は、テキスト内の参照点をマークするmilestone要素クラスの特殊ケースです。TEI Liteには、汎用のmilestone要素があり、これを使えば特殊ケース以外のどのような参照点もマーク付けできます。たとえば、コラムの区切りや、他にタグ付けしようがない新しい種類のセクションの開始位置、あるいはどのXML要素でもマーク付けできないような重要なテキスト上の変化一般をマークできます。ed属性やunit属性によって参照される単位の種類や、版につけられる名前は自由に選択できます。ただし、これはヘッダに記録されるべきです。milestone要素を、pb要素とlb要素のかわりに使っても、あるいは後者ふたつをひとそろいの集合として使ってもどちらでもかまいません。しかし、これらを気ままに混用してはいけません。